かさねの色目【色見本】


さぁ、はじめよう!!

およそ400年間続いた平安時代の衣装は、染色や織物の技術の発展やその時々の流行りに伴い変化していき、彩豊かな色彩が生まれたようです。

中でも「源氏物語(げんじものがたり)」の著者で知られる紫式部(むらさきしきぶ)は、物語の創作にこの色彩の変化をうまく取り入れており、物語の流れに沿って奈良時代からある衣装から、次の時代の衣装へと移り変わる様子が反映されていることがわかります。

 

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⦿ かさねの色目 かさねのいろめ

一枚の袷(あわせ)仕立ての衣(袿・うちき)の生地の表地と裏地を重ねることによる色の見え方を指す「合わせの色目」と、2枚以上の衣を何枚か重ねた衣の袖口や褄、裾などの重なりの配色を指す「襲の色目」、経糸・緯糸に違う色を使うことで複雑な色合いを作り出す「織り色目」 がある。

自然との調和を重んじたその時代の美的感覚から、その配色には季節の植物などの名がつけられている。

 

 

⦿ 経糸・緯糸 たていと / きぬいと

織物を織る際にタテになる糸を「経糸(たていと)」。その糸に横から一本一本織り込んでいく糸を「緯糸(よこいと)」という。緯糸の織り合わせ方を変えることで、複雑な色合いの美しい柄を織ることができる。

 

 

⦿ 春の合わせ色目

旧暦の1月~3月にあたり、立春~立夏の前日までを指す。

 梅 うめ 
早春にほのかな香りを漂わせて咲き誇る白梅の花を表した色目

着用時期:11~2月

 表:白
 裏:蘇芳

 別説 

 表:白
 裏:深蘇芳

 

 

 梅重 うめがさね 
紅梅の花の重なりを艶やかに表した色目

着用時期:11~2月

 表:濃紅
 裏:紅梅

 別説 

 表:白
 裏:紅梅

 

 

 裏梅 うらうめ 
梅花を裏から眺めた様を表した色目

着用時期:11~2月

 表:紅梅
 裏:紅

 別説 

 表:白
 裏:蘇芳

 

 

 莟紅梅 つぼみこうばい 
紅梅の蕾を表した色目

着用時期:冬春

 表:紅梅
 裏:濃蘇芳

 

 

 紅梅 こうばい 
早春に花開く濃艶な色合いの紅梅を表した色目

着用時期:冬春、祝いの時、1月15日まで
着用者:若い人向け

 表:紅梅
 裏:蘇芳

 別説 

 表:紅梅
 裏:濃蘇芳

 

 

 紅梅匂 こうばいにおい 
淡いものから濃いものまでが入り混じり咲く紅梅の花を表した色目

着用時期:冬春

 表:紅梅
 裏:薄紅梅

 

 

 若草 わかくさ 
早春の野原に淡緑色の若葉が萌えでた情景を表した色目

着用時期:正月、2月初め

 表:淡青
 裏:濃青

 

 

 柳 やなぎ 
猫柳の枝に芽生えた白い産毛をもつ芽と葉を表した色目

着用時期:冬より春

 表:白
 裏:淡青

 別説 

 表:淡青
 裏:淡青

 

 

 面柳 おもやなぎ 
青々とした柳の葉の表の色を表した色目

着用時期:春

 表:濃青
 裏:濃青

 

 黄柳 きやなぎ 
早春の枝垂れ柳の葉が伸びる前に黄緑色の花をつけた様を表した色目

着用時期:冬春

 表:淡黄
 裏:青

 

 青柳 あおやなぎ 
青々と垂れ下がった枝垂れ柳を表した色目

着用時期:春

 表:濃青
 裏:紫

 別説 

 表:濃青
 裏:濃青

 

 

 花柳 はなやなぎ 
黄柳が少し青みがかってきた柳を表した色目

着用時期:冬春

 表:青
 裏:淡青

 別説 

 表:白
 裏:青

 

 

 柳重 やなぎがさね 
柳の若葉の重なりを表した色目

着用時期:冬春

 表:淡青
 裏:淡青

 

 萌黄 もえぎ 

着用時期:春冬
着用者:多くは若者

 表:萌黄
 裏:女郎花

 

 桜 さくら 
赤い若葉の上に白い花を咲かせた山桜を表した色目

着用時期:冬春

 表:白
 裏:赤花

 別説 

 表:白
 裏:二藍

 

 

 樺桜 かばざくら 
山桜の一種である樺桜の花を表した色目、または桜皮を表した色目

着用時期:春

 表:蘇芳
 裏:赤花

 別説 

 表:薄色
 裏:濃二藍

 

 

 薄花桜 うすはなざくら 
ほんのりと紅みがかった山桜の花を表した色目

着用時期:春

 表:白
 裏:淡紅

 別説 

 表:白
 裏:紅

 

 

 桜萌黄 さくらもえぎ 
萌黄色の若葉越しに散見される山桜の花を表した色目

着用時期:春

 表:萌黄
 裏:赤花

 別説 

 表:萌黄
 裏:濃二藍

 

 

 薄桜萌黄 うすざくらもえぎ 
桜萌黄の萌黄色をより淡くした若葉越しに散見される山桜の花を表した色目

着用時期:春、正月、2月、3月

 表:淡青
 裏:二藍

 別説 

 表:淡青
 裏:蘇芳

 

 

 葉桜 はさくら 
花が散り若葉が広がった桜木を表した色目

着用時期:春

 表:萌黄
 裏:二藍

 

 菫 すみれ 
春の野に咲くスミレの花を表した色目

着用時期:春、2月、3月

 表:紫
 裏:淡紫

 別説 

 表:紫
 裏:薄色

 

 

 壺菫 つぼすみれ 
春の野に咲き出る菫菜(ツボスミレ)の花を表した色目

着用時期:春、あるいは2月

 表:紫
 裏:淡青

 別説 

 表:紫
 裏:青

 

 

 桃 もも 
萌黄色の新芽をつけた咲き匂う桃の花を表した色目

着用時期:春、3月

 表:淡紅
 裏:萌黄

 別説 

 表:韓紅
 裏:紅梅

 

 

 早蕨 さわらび 
春の山野に生え出た摘草のワラビを表した色目

着用時期:春、3月

 表:紫
 裏:青

 

 躑躅 つつじ 
枝の先に紅色の花を咲かせた山ツツジを表した色目

着用時期:冬より春
着用者:30歳まで

 表:蘇芳
 裏:萌黄

 別説 

 表:蘇芳
 裏:青

 

 

 紅躑躅 くれないつつじ 
山ツツジの一種である紅ツツジの花をを表した色目

着用時期:春、2月、3月

 表:蘇芳
 裏:淡紅

 別説 

 表:蘇芳
 裏:赤

 

 

 白躑躅 しろつつじ 
山ツツジの一種である白ツツジの花を表した色目

着用時期:春、2月、3月

 表:白
 裏:紫

 別説 

 表:紅梅
 裏:濃紫

 

 

 餅躑躅 / 羊躑躅 もちつつじ 
山辺の餅ツツジの花を表した色目

着用時期:春

 表:紫
 裏:紅

 

 山吹 やまぶき 
春の庭や垣根に黄色い花を咲かせた山吹を表した色目

着用時期:春、冬より3月

 表:淡朽葉
 裏:黄

 別説 

 表:朽葉
 裏:黄

 

 

 花山吹 はなやまぶき 

着用時期:春

 表:浅紅
 裏:黄

 

 裏山吹 うらやまぶき 
山吹の花を裏から見た様を表した色目

着用時期:春冬多く着用

 表:黄
 裏:紅

 別説 

 表:黄
 裏:青

 

 

 山吹匂 やまぶきのにおい 
山吹の花が色美しく映える様を表した色目

着用時期:春

 表:山吹色
 裏:黄

 

 青山吹 あおやまぶき 
緑の葉隠れに咲いている山吹の花を表した色目

着用時期:春

 表:青
 裏:黄

 別説 

 表:紫
 裏:薄色

 

 

 藤 ふじ 
紫色に咲き匂う藤の花を表した色目

着用時期:3月~4月

 表:薄色
 裏:萌黄

 別説 

 表:淡紫
 裏:青

 

 

 白藤 しろふじ 
藤の変種であるシロバナフジの花を表した色目

着用時期:春

 表:淡紫
 裏:濃紫

 別説 

 表:韓紅
 裏:紅梅

 

 

 牡丹 ぼたん 
初夏に大輪の花開く牡丹の花を表した色目

着用時期:春、3月、4月

 表:淡蘇芳
 裏:白

 別説 

 表:白
 裏:紅梅

 

 

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