松竹梅文【吉祥文様】

松文 まつもん

四季を通じて落葉せず変わることなく緑を保ち、千年の樹齢をもって大木になるとされることから「常盤(ときわ)の松」と呼ばれ、松の幹や枝、葉、松笠を文様化したもの。

また、長寿を意味する「松の齢(よわい)」という言葉があるように、「不老長寿」を象徴した縁起の良い樹のひとつとして、古くから親しまれている。

これは、風雪や厳寒に耐えて緑を絶やさない「松」、寒中でもまっすぐに伸びる「竹」、ほかの植物に先駆けて早春に香り高く花を咲かせる「梅」の3種の植物を「歳寒三友(さいかんさんゆう)」とする中国の思想に影響を受けたものではあるが、江戸時代になると中国思想から離れ、単純に「めでたい」ことの象徴として、庶民の間で広まったとされる。

 

 

文様吉祥文様
植物文様
御利益開運招福
不老長寿

 

 

若松文 わかまつもん

枝先に新芽をつけた、芽生えて間もない「若くて小さい松」を文様化したもの。

新鮮で若々しい若松は、将来性が感じられる植物であり、「めでたいもの」を象徴する植物として、新春を祝う正月飾りの門松などに用いられる。

 

 

根引松 ねびきまつ

「根がついたままの若松」を文様化したもの。

根引松には、「地に足がつくように・成長し続けるように」という意味があり、「大地を踏みしめ地に足がついた生活が送れますように」との願いから、京都の旧家や社寺などでお正月飾られる「門松」や「松飾り」を「根引き松」と呼び、飾る風習があるのだとか。

 

 

枝松 えだまつ

力強い「松の枝」を文様化したもの。

 

 

老松文 おいまつもん

年月を経て「大木となった松」を文様化したもの。

能舞台の正面鏡板(しょうめんかがみいた)には、奈良の春日大社(かすがたいしゃ)に実在する、黒松「影向の松(ようごうのまつ)」を模したとされる老松が描かれている。

影向とは、「神仏が時に応じて、仮の姿になって現れる」ことを意味する。

 

 

老松藤文 おいまつふじもん

松の木に藤が蔓を巻きついている様子が、支え合う男女の姿に見えることから文様化したもの。

 

御利益技芸上達
恋愛成就
夫婦円満

 

 

三階松文 さんがいまつもん

老松の枝葉を三層に重ねて図案化し文様にしたもの。

 

 

唐松文 からまつもん

松葉が放射線状に開いたのを上から見て、円形に図案化し文様にしたもの。

 

 

 

花形松 はながたまつ

松の葉を意匠化し、ひとつひとつを花のように図案化し文様にしたもの。

 

 

群松文 むれまつもん

松の樹が群生している様子を文様にしたもの。

 

 

松葉文 まつばもん

散り落ちて葉が1組づつに解けたは針状の松葉を意匠化し文様にしたもの。

 

 

 

敷松葉 しきまつば

庭の苔を下から守るために敷き詰められた松葉を文様化したもの。

 

御利益技芸上達
恋愛成就
夫婦円満

 

 

五葉松 ごようまつ

針状の葉が5枚ずつ束になって生えている「五葉松」を文様化したもの。

五葉松は「御用(仕事)を待つ」という語呂から、仕事が舞い込む縁起物として特に商売人に好まれ、昔からおめでたい席に用いられてきたのだとか。

 

 

大王松 だいおうしょう

北アメリカを原産地とする長い葉が特徴的な大王松は、明治時代に日本に伝わったとされるので、比較的新しい松文様。

 

 

三つ追い松葉丸文 みつおいまつばまるもん

針状の松葉を散らしたものを文様化したもの。

 

 

松菱文 まつびしもん

松葉を菱形に構成し文様化したもの。

 

 

松笠文 / 松毬文 まつかさもん

松の実(松ぼっくり)を文様化したもので、松葉を添えて描かれることも多い。

 

御利益子孫繁栄
無病息災
五穀豊穣

 

 

笠松文 かさまつもん

松の一枝を笠を文様化したもの。

 

 

松に鶴亀 まつにつるかめ

延命長寿をあらわす「鶴と亀」に、松を組み合わせた文様。

 

御利益富貴繁栄
技芸上達

 

 

松皮菱 まつかわびし

松の皮の形に似せた幾何学的な文様。

 

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